はり灸について

★はじめに★

江戸時代にオランダから入ってきた蘭学は、その後、西洋医学と名前を変えて日々、進歩しています。日本に古来からあった中国伝来の医学は、その時から漢方と呼ばれることになりました。漢方(鍼灸・湯液・導引・気功など)では、私たちの暮らすこの世界を大宇宙と考え、人間の身体を小宇宙と考えます。自然と人間、身体と心が、すべて関わり合いながら同じシステムを持って動いているという思想です。この中に、あなたの毎日を豊かにするヒントが眠っているかもしれません。


★世界は「気」でできている★

「気」これぞ中国の思想です。現代では様々な解釈がありますが、ひとことで言うなら「全てが気でできている」ということ。世界誕生のお話、はじまりはじまり…。
はじめにもやもやとした「気」がありました。その中で軽いものが上に昇り空ができて、重たいものが下に降りて地面ができました。その中間の世界で、集まった気から万物が生じました。
気が上手く巡ると元気、巡りが悪くなると病気、飛び散ると消えてしまう(死んでしまう)のです。

つまり、人間も植物も動物も石ころも同じ「気」でできています。そして、同じシステムで生きているのです。


★五行色体表★

映画や漫画、小説など「陰陽師」が取り上げられたり、占いブーム(?)の登場で、「陰陽」とか、「木火土金水(もっかどごんすい)」という言葉も、どこかで耳にしたことのある人が増えてきました。世界は陰(太陽の当たらないところ)と陽(太陽の当たるところ)の2種類しかなく、その中に存在しているものは全て、この「木火土金水」のどれかの性質を持っているという考えです。これらは、育てる関係(相生関係)と、殺す関係(相剋関係)で結ばれています。「木火土金水」が全て存在すると、均衡がとれるようになっています。漢方が「バランス医学」といわれるゆえんです。つまり、全てあってOK。どれか一つだけの成長(例:同じものばかり食べる、同じ感情ばかり持つ)は、逆にバランスを崩すことになるのです。

臓器
方角 中央 西
青(緑) 赤(朱) 黒(玄)
塩辛い
季節 土用
感情 思・慮 悲・憂 恐・驚


★病因★

バランスが大切!という漢方では、病気になる原因は3つに分類されます。暑さや寒さなど外からくるもの(外因)、食べすぎ飲み過ぎ、怪我や疲れなど(不内外因)、そして、感情のバランスを崩したもの(内因)があります。
何か問題が起きると、それを立て直そうとして均衡が破れバランスが崩れます。それが続くと一番弱い部分にしわ寄せがいきます。どの病気もはじまりは同じなのです。「目覚めが悪いな、何だか気分が悪いな、すっきりしないな、だるいな」。今日の疲れは今日中にとることをオススメします。でもそれが上手くいかない時に、鍼灸はお役に立つことができると思います。


★心と身体の関係★

東洋医学(漢方)では、心も身体も同じ気によって構成され活動していると考えます。心と身体を一体化してとらえるので、心は身体に、身体は心に影響を及ぼしあうのです。つまり、心をコントロールすることで身体を支えたり、身体をコントロールすることで心を支えることもできるのです。


★健康であるために★

大切なのは、規則正しい生活リズムを持ち、よく動きよく食べよく眠る。そしてプラス思考でいく。ということです。でも、それが上手くいかなかった時、問題がどこにあるのかフト立ち止まって考えてみてください。そこでなんとかできるようでしたら、最高です。でももしかしたら、自分では気づかないうちにどこかのバランスが狂ってしまっているかもしれません。そんな時には、誰かの力を借りてください。

ともに歩む人とお互いに楽しみながら、自分の人生を自分らしく生きる。
そんなお手伝いをしたいと思っています。



もどる












inserted by FC2 system